終わらない夢の跡　(つくば周辺)

2021年東京オリンピック・パラリンピックの夏は
コロナ禍の自粛自粛で過ぎていきました（10年後にこれを読んだら何を考えるだろう…）
風来坊にもワクチン接種の順番が回ってきそうなので、今日は会場の下見ついでの「お散歩」です。
指定会場は「つくば」なのですが、ここには似たようなイメージの研究所がたくさん、
(おかげで世界屈指のスパイ天国なのだとか）
案の定、接種会場は思い浮かべていた場所と全然違っておりました。あぶない、あぶない。

接種会場の写真を載せてもつまらないので、ついでの「お散歩」の方のお話。

つくばの街もどんどん変わってゆきます。

かつて「つくばの秋葉原」と言われた電器街も2021年8月限りですべての電器屋さんが撤退されてしまいました。
20世紀末には向こうに見える直線の果てまで(直線にして500m～600mほど)ほとんど全部が電器屋さんでした。
風来坊は日本経済の発展のためにどれだけ散財したことか…。
ちなみに21世紀に入ってすぐのころには、交差点の向こうのオレンジ看板「au」さんのところに我らがMINIのディーラーさんの初代店舗がありました。

ちょっと移動。この写真、ご存じですか?

夏草に囲まれてまさに「夢の跡」の風情なのですが、これは日本自動車研究所の高速周回路にあった伝説の45度バンクの一部です。
高速周回路は1964年、奇しくも前回東京オリンピックの年に完成したテストコースです。
国産車にとっては、箱根の山の上り下りがまだまだ苦行であったらしい時代に(想像できなヒ)　180Km/h設計速度！のオーバルコース。
1962年完成の鈴鹿サーキットといい先を見越したスゴイ時代だったものです。

もう少し行くと面白い場所に出ます。
つくばのこの辺りはつくばモビリティロボット実験特区といって
歩道の車道側2mは「手続きを踏めば」ロボットが歩いてもよい場所です。
風来坊がセグウェイを始めて見たのもここでした。

さすがに二足歩行ロボットはまだ見たことがありませんが、R2D2やタチコマが歩いていても全然OKな場所ですので、近未来のモビリティーもここから生まれて来るかもしれません。
スパイの方がたくさんいるのもわかるような気がしますな。
50年後には誰かがこの写真を使って「ご存じですか？」「スゴイ時代だったものです」とか言っているかもです。

さらに少し行くと、MINIディーラーさんの(2代目)旧店舗が……あれ？パグ犬がライオンさんになっている。

そうですか、MINIの跡にプジョーさんが引っ越してきましたか。(CMCJの公式リンクと画角が同じなのは偶然です)
看板規制のある地域なので、アイキャッチが大変そうですね。

さてさてそのまま抜けて、出来たばかりのMINIディーラーさんの新店舗(あ’’ 写真がない)を横目に帰路に就こうとしたとき、オールドMINIより一年先輩のスバル360が、わずかに白煙を吐きながら元気に駆け抜けていきました。
こうした車たちと、エンジニアさんたちの英知と努力、そして「終わらない夢」のうえで、今MINIをころがしていられることに感謝、感謝です。

ロボットにもスパイにも会える(かもしれない)つくばでの「終わらない夢の跡」の一節でした。　　2021　風来坊